SWOT分析のポイント

様々な情報を収集して外部環境分析と内部環境分析を行うことで、SWOTの各要素となる情報が揃います。後は、SWOTのS・W・O・Tの各フィールドに、どの情報・事実をどこに配置するかを検討することでSWOT分析を実施します。フレームワークの落とし穴は、いいかげんに情報を配置しても「見かけ上は出来上がってしまうこと」であり、SWOT分析も、おそらくは書く人が変われば、同じ情報でもかなりの差ができてしまうフレームワークだと感じています。今回はSWOT分析を行う上でのポイントを整理します。
 
 
 
内部環境(S・W)と外部環境(O・T)
例えば、売上高が大きく変動する企業があるとします。この場合、企業の売上高の変動を企業の努力不足として素直に認識すれば、W(弱み)になるのですが、市場の変動として認識するとT(脅威)とする方もいらっしゃるかもしれません。自社のせいなのか、環境のせいなのかを適切に判断するには以下のポイントが大切です。
 
 
[内部環境(S・W)と外部環境(O・T)を見分けるポイント]
 
・その事実の「主語」は何かを意識する  例)自社 or 市場・業界
 
・自社でコントロール・対処が可能なことであれば内部環境、コントロール・対処ができないことであれば外部環境とする
 
・競合他社もみな同様の状況や認識を持っていれば「市場や業界の特性=外部環境」である可能性が高いと考える
 
 
 
強み(S)と弱み(W)
社長にインタビューして「営業力が弱い」とコメントがあったとすると、その情報しか無い場合は、W(弱み)と判断します。ところが、他の事実を確認したところ、営業要員一人当たりの売上高が競合より高かったり、顧客の営業担当に対する評価が高かったりすると、実際には社長の営業要員に対する期待が高いだけであって、他社との比較においては実はS(強み)であるケースもあります。
 
 
[強み(S)と弱み(W)を見分けるポイント]
 
・内部環境に関する情報は多面的に情報を収集する  例)社長の意見+従業員の意見
 
・比較や相対的な事象を判断する際には、定量的な裏付けを得る 例)競合Dataとの比較で判断
 
・強い/弱いの定義は相手があってこそ=比較対象を常に意識する
 
 
 
機会(O)と脅威(T)
外部環境についても二面性が存在するケースはあります。例として、「競合製品Aを販売する競合企業がAの販売を中止した」という事実があるとします。この場合、競争環境としては、競合製品が一つ減るので、この機会に市場から競合を撤退に追い込めるようにプロモーションを仕掛けるチャンスととらえてO(機会)と判断するかもしれません。しかし、別の会社も同様の競合製品Bの販売を止めたとしたら、実は市場自体が衰退期に入っているという脅威(T)が根底にある可能性があります。
 
 
[機会(O)と脅威(T)を見分けるポイント]
 
・外部環境を調査する際に、市場や業界特性をマクロ視点として調査し、企業別の状況をミクロ視点として調査しておく
 
・機会と脅威の基準は自社にとってポジティブかネガティブか=良い悪いの判断基準を明らかにする
 
・脅威は時間軸を長めに見なければ見えてこないケースが多いことを認識する
 
・自社への影響が複雑な事象ほど自社への影響を定性的・定量的(かつ入念に)に判断する
 
 
SWOT分析のポイント


 
SWOT分析事態に対しては賛否両論がありますが、個人的には事実を整理する上での一つの有効な手段であると思います。また、企業自身の強みを様々な客観的事実に基づいて再認識するだけでも、分析の意義はあります。せっかく収集した情報を無駄にしない為にも、調査と検討のループを回しながらSWOT分析を進めることをお勧めします。

 
 

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