中途半端スキルの収集家になるリスク
TOEICの勉強をしながら、プログラミングの勉強に手を付けて、さらには簿記の勉強も…。勉強時間・睡眠時間の不足を日々感じながら、SNSから流れてくる素晴らしいキャリアや実績を持つ人たちに感化され、今の世の中が求めるスキルを追い求めようとすると、こんな生活が待っています。
タイムマネジメントができて、しっかりといずれのスキルも着実に身に着けられれば、もちろんそれは理想的なスキルアップになりますが、仕事の合間に自己啓発として取り組むには、あまりに過酷で発散気味になってしまいます。
特に自身の反省も込めて述べると、中小企業診断士という資格に関心が高い方々は、このような状況に陥りやすい印象です。中小企業診断士の業務の一部は、「弁護士や会計士などの各方面の専門家とクライアントの橋渡しをする業務」と言われますが、この言葉からも分かるように、診断士がジェネラリストの性質が強い士業だからです。
さらに厳しい現実として、ある程度各分野のスキルに対する知識が身についたとしても、各分野をそれぞれ本業とする専門家(例:通訳・ソフトウェアエンジニア・経理担当者・公認会計士)が持つ知識やスキルを目の当たりにした途端、圧倒的なスキル不足を痛感することになります。1/3もしくは1/4, 1/5程度の学習量や経験では、”1″を徹底してきた人との差を埋めることはできません。