クロスSWOT分析から戦略・戦術へ

SWOT分析を適切に行うことができれば、次はクロスSWOT分析により、具体的な戦略や戦術を検討します。すでに[企業診断の基本フレームワーク]でも紹介していますが、ここではクロスSWOT分析をどのように戦略や戦術に繋げていくかをご説明します。
 
クロスSWOT分析の説明


 
 
4つの領域の特徴について
図に示した通り、戦略・戦術を記載する領域は①~④の4つあります。強み(S)と機会(O)はポジティブな要素、弱み(W)と脅威(T)はネガティブな要素ですので、それぞれを掛け合わせると、ポジティブな要素同士がクロスする①がベスト、逆にネガティブな要素同士がクロスする④がワーストな組み合わせとなります。ただ、だからと言って①に関してのみ重点的に戦略や戦術を立てる必要はなく、むしろ、④に対しては「弱みと脅威が重なってしまう状況をいかにして回避するか」という戦略・戦術を考えておくようにします。このようにクロスSWOTは自社の強み・弱みの幅=内部環境のリスクと、環境の機会・脅威の幅=外部環境のリスクの組み合わせそれぞれを仮定して、幅広く経営リスクに対する戦略・戦術の選択肢を用意して検討することを目的としていると言えます。
 
また、②や③の領域は、ポジティブな要素とネガティブな要素の組み合わせですので、ポジティブな要素の方を活用しながらネガティブな要素を解消するという戦略・戦術を考えることになります。自社が働きかけ易いのは内部環境側ですので、②の「強み(S)で脅威(T)に備える」方が、③よりも戦略・戦術が出しやすい傾向にあると認識しており、その為、②>③の方が実現性・優先度が高いと記載しました。
 
 
クロスSWOT分析のサンプル
クロスSWOT分析の例を以下に作成してみました。SWOT分析が適切にできていればブレーンストーミングの要領でアイデアをまとめて整理する作業がスムーズに行えますが、[SWOT分析のポイント]で示したように、内部環境の要素と外部環境の要素の選別が曖昧だったり、選別の基準がぶれていたりするとクロスSWOT分析の結果も的外れな戦略・戦術(=内部環境分析・外部環境分析の結果を踏まえたロジカルな結論ではない戦略・戦術)になってしまいます。
 
クロスSWOT分析のサンプル
 
このクロスSWOT分析の結果として、具体的な戦略・戦術の選択肢が得られることになりますが、個人的には①~④のすべての領域を必ず埋めなければならないというものではなく、実現性や効果がある程度は見込めるような戦略・戦術が領域のどこかに明文化できれば良いと考えています。戦略=どういう方向性の対策を行うか、戦術=具体的に何を行うか、ということを明らかにできれば、あとは優先度を決めて、実行計画を検討・立案するというフェーズに移ることができます。
 
 

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